【3種類の体脂肪】内臓脂肪と皮下脂肪、異所性脂肪の違いについて解説

脂肪を減らしたいと考えている方は多いはずですが、身体にある脂肪についてあまり理解していないという方も多いのではないでしょうか?今回は着目されることの少ない脂肪の種類について解説していきます。

目次

体脂肪の種類

まずは、ダイエットやボディメイクの際に気にすることの多い体脂肪について解説していきます。

体脂肪は身体に蓄積されている脂肪の総称であり、体脂肪率は体重の中で脂肪が占めている割合を表しています。体重の中で脂肪以外の筋肉や骨などをまとめて除脂肪体重と言います。

体脂肪の分類

身体に蓄積されている脂肪を体脂肪と言いますが、この体脂肪は蓄積されている場所により3つに分類されます。

①内臓脂肪
②皮下脂肪
③異所性脂肪

内蔵脂肪

引用:ヘルシア「https://www.kao.co.jp/healthya/knowledge/fat/about/」

内臓脂肪とは腹直筋の内側についている脂肪であり、その名の通り、内蔵周辺にある脂肪です。内臓脂肪が多く蓄積した”内臓脂肪型肥満”は男性に多く、お腹がぽっこり出ることから、りんご型肥満とも呼ばれます。

ウエストが男性で85cm以上、女性で90cm以上かつ、高血圧、脂質異常症、糖尿病のうち2つ以上に該当する場合は、”メタボリックシンドローム”と診断されます。

しかし、内臓脂肪はエネルギーとして使いやすい脂肪なので、運動や食事制限で体質改善が容易であると言えます。

■内臓脂肪型肥満は生活習慣病に注意!?

脂肪細胞から「アディポサイトカイン」という物質が分泌されており、これには動脈硬化を予防する善玉アディポサイトカインと、動脈硬化を促進する悪玉アディポサイトカインがあります。特に内臓脂肪が蓄積した人は、悪玉アディポサイトカインが過剰に分泌され、高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の原因になると言われています。

皮下脂肪

皮下脂肪は腹直筋の外側についている脂肪で、お腹周りだけでなく全身につく脂肪です。皮下脂肪型の肥満は女性に多く、下半身に脂肪がつきやすい肥満で、洋梨型肥満とも呼ばれます。皮下脂肪は内臓脂肪に比べ、脂肪が落ちにくいと言われています。

異所性脂肪

異所性脂肪は内臓脂肪や皮下脂肪のキャパシティを超えて、本来貯まるはずのない場所に蓄積される脂肪です。主に心臓や肝臓、膵臓などの臓器や骨格筋(筋肉)に蓄積されます。

筋肉であれば、霜降り牛をイメージして頂くとわかりやすいと思います。異所性脂肪が臓器や筋肉に蓄積した場合、その臓器や筋肉が持つ本来の機能を低下させると考えられています。

筋肉であれば筋繊維の中に脂肪が入り込んでいるので、見かけは筋肉が多いように見えますが、発揮できる力の出力が低くなるという特徴があります。また筋肉内脂肪が多い方はインスリン感受性が低く、抵抗性が高い傾向にあります。これは血液中の栄養を細胞内に取り込むインスリンの反応が弱いということをあらわしています。

運動習慣がある方は筋肉内脂肪は溜まりにくく、運動習慣のない方は筋肉内脂肪が蓄積しやすいと言われているので、筋力トレーニングは異所性脂肪を抑えるのに有効な方法と言えます。

血液中の脂質

次に血液中に含まれる脂質について解説していきます。血液中に含まれる脂質は大きく4つ存在します。

  1. 中性脂肪
  2. 遊離脂肪酸
  3. リン脂質
  4. コレステロール

中性脂肪(トリグリセリド)

血液中に含まれる中性脂肪は2つに分類されます。

  1. 内因性トリグリセリド
    →肝臓で作られてから、血液中に放出される中性脂肪
  2. 外因性トリグリセリド
    →食事によって小腸から吸収されて、そのまま血液中に放出される中性脂肪

中性脂肪は1番エネルギーになりやすい脂質です。脂肪細胞内に蓄えられていた中性脂肪が、酵素リパーゼによって分解されてグリセロールという物質とともに血液中に放出されたものを遊離脂肪酸と言います。

遊離脂肪酸

遊離脂肪酸は、血液を介して全身に輸送され、体内の各組織でエネルギーとして利用されます。

脂肪組織から血液に放出され、エネルギー源として利用される脂肪です。エネルギーとして利用されないときは、中性脂肪として、脂肪組織に蓄えられています。

血液中の遊離脂肪酸が多いと、高脂血症になったり、インスリン抵抗性を強くします。内臓脂肪は皮下脂肪に比べると、この遊離脂肪酸を活発に放出したり取り込んだりしていて、動脈硬化の進行に強く影響します。また、内臓脂肪から放出される遊離脂肪酸は位置的な関係から直接、肝臓に入っていきます。すると肝臓では、脂肪からブドウ糖(血糖)を作り出す働きが活発になって、その結果、血糖値も上昇してきます。

リン脂質

細胞膜やリポたんぱく質を形成する主な成分で、水と脂質に対して親和性があります。また血液中に存在する脂質のひとつで、体内で脂肪がエネルギーとして使われたり蓄えられたりする時に、たんぱく質と結びついて血液中を移動します。

コレステロール

細胞膜や胆汁酸、ステロイドホルモンであるテストステロンや女性ホルモンの材料であり、ビタミンDを作る働きなどがあります。肝臓でつくられたコレステロールは血液に乗って全身に運ばれ、余分なコレステロ ールは血液で肝臓に戻ってきます。

脂肪燃焼に有酸素が勧められるれる所以

安静時のエネルギーの8割は脂質でまかなわれており、残り2割は糖質をエネルギーとして利用しています。運動強度が上がるにつれて糖質の割合が増え、脂質の利用割合が減少します。

そのため、体脂肪を減らすためには脂質の利用割合が高い有酸素運動などがおすすめと言われています。

まとめ

  • 体脂肪は皮下脂肪、内臓脂肪、異所性脂肪に分類される。
  • 内臓脂肪型肥満は男性に多く、生活習慣病のリスクを高める。
  • 異所性脂肪は蓄積する部位の機能低下を招く。

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この記事を書いた人

【元帰宅部トレーナー】
運動経験が少なかったからこそわかるトレーニングの不安や緊張を一緒に解決しつつ、初めての方でもわかりやすい指導を心がけている。

甘いもの、お酒が好き。

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