糖質制限・ケトジェニックダイエットとは?やり方、理論を解説

この記事では、糖質制限について解説していきます。なぜ糖質制限は痩せるのかという理論的な話から、実践する上でどんな事を意識すれば良いのか具体的な食事方法と合わせて解説していきます。

目次

糖質制限【理論編】

ダイエット時の食事法として糖質制限はかなりメジャーな方法となってきました。今ではコンビニや大手チェーン店でも糖質オフメニューが並んでおり、昔に比べ、糖質を意識しているという方も多いのではないでしょうか。

では、糖質制限とはどんな方法なのでしょうか?

糖質制限とは?

糖質制限とは、その名の通り『糖質』を制限するダイエット方法です。

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糖質制限中に抑える食品

そもそも糖質とは、主にご飯やパン、麺類などの主食に含まれる栄養素です。

糖質制限=炭水化物を抑えると考える方もいらっしゃいますが、炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたものであり、食物繊維は糖質制限中も摂る事が推奨されています。糖質制限では、炭水化物のうち、食物繊維を除いた糖質を抑えることになります。

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炭水化物の分類

また一口に糖質制限と言っても、夜ご飯だけ糖質を抑えるという軽いものも糖質制限と言えますが、今回は糖質を抑える事で、ケトン体をエネルギーに変える糖質制限(ケトジェニックダイエット)について主に解説しています。

低糖質、高脂質で「ケトン体」をエネルギー源に

私たちの体はこれまで糖質(ブドウ糖)が主なエネルギー源であり、脳に関してはブドウ糖が唯一のエネルギーだと考えられていました。

しかし、実際にはブドウ糖以外にも「ケトン体」というものをエネルギー源にできる事がわかってきました。

このケトン体は糖質がある状態では作られず、肝臓や筋肉に蓄えられた糖質がなくなった場合に、肝臓で脂肪(脂肪酸)をもとに作られます。

その為、ケトン体は糖質が補給されない場合にのみ働く予備バッテリーの様なイメージであり、このエネルギーが切り替わった状態の事を「ケトーシス」と言います。

※農耕の技術が無く、狩りを中心に食事をしていた時代は、たんぱく質や脂質を中心に食べていたので、そもそも日頃からケトン体が使われていたという考え方もあります。

ケトン体をエネルギーにするメリット

糖質を制限し、ケトン体をエネルギーにする事で様々なメリットがあると考えられています。

  • ダイエット効果
  • 病気の予防
  • アンチエイジング
  • 食欲の抑制
  • 食後の眠気がなくなる

ダイエット目的で糖質制限を始める方が多い印象ですが、ダイエット以外にも上記の様な効果があると考えられています。

ケトン体は脂肪をエネルギー源にする

ケトン体をエネルギー源にするとなぜ痩せると言われているのでしょうか?

体内の糖質が枯渇した場合、私たちの身体はエネルギーを生み出す為に、体内の中性脂肪や中鎖脂肪酸を利用して、肝臓でケトン体を作り、エネルギー源として利用します。

このように中性脂肪を利用してエネルギーを生み出す事で、脂肪を効率よく減らせると考えられています。

余った糖質は脂肪細胞に取込まれる

糖質を枯渇させ、脂肪をエネルギー源にする事で、痩せると考えられていますが、そもそも糖質は何故太る原因になるのでしょうか?

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糖質を食事から摂ると、血糖値が上昇し、この上がった血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンは上がった血糖値(グルコース)をグリコーゲンという形に変換し、筋肉や肝臓に蓄えるのですが、蓄えられる糖質の量には限りがあり、蓄えきれなかった糖質は脂肪細胞に取り込まれ体脂肪として蓄積されます。

つまり、過剰な糖質摂取は体脂肪を増加させる原因となります。糖質を制限する事でインスリンの分泌を抑制し、脂肪細胞に糖質を取り込ませない様にする事で、脂肪の増加を防ぐ事が出来るのです。

血糖値の乱高下が食欲を乱す

また糖質が肥満の原因になる理由として、「食欲を乱す」という事も挙げられます。

私たちの体は血糖値を一定に保つ為、血糖値が下がると血糖値を上げようと食欲を増進させます。

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引用:GronG 食後眠気に襲われる「血糖値スパイク」の自覚症状と予防・対策法

糖質を含む食品を食べる事で血糖値が上がり、食欲が落ち着くのですが、過剰に糖質を摂った場合は血糖値が急激に上がり、通常よりも大量にインスリンが分泌されます。大量のインスリンが分泌されると、血糖値が下がりすぎてしまい、再度食欲を増進させ、さっき食べたのにまた食べたいという状態になってしまいます。

これが食べ過ぎの原因となります。

この血糖値の乱高下は眠気や怠さを引き起こす事もあり、食後に強い眠気や怠さに襲われるという方は血糖値の乱高下が起きているかも知れません。(機能性低血糖)

ケトン体をエネルギーに変える事で、血糖値の変動による食欲や眠気などの悩みから解放されると考えられています。

ケトン体が食欲を抑える

血糖値の他にも食欲をコントロールするものとして、「レプチン」というホルモンがあります。このホルモンは食欲を抑制する為に働くのですが、何らかの理由で効かなくなる(レプチン抵抗性)と食欲が抑えられなくなります。

しかし、ケトン体をエネルギー源に変える事で、レプチン抵抗性が下がり(レプチンが効きやすくなる)、食欲が抑制されるという事もわかっています。

パンやドーナツには強い依存性がある

ここまでは糖質そのものが食欲へ与える影響を説明しましたが、パンやドーナツなどをやめられないという方は糖質とは別に「エクソルフィン」という成分によって食欲が刺激されているかも知れません。

エクソルフィンは小麦などに含まれるグルテンが胃で分解される事で生成されます。これは脳のオピオイド受容体に結びつき、心地のよい状態をもたらします。これを繰り返していると、気づかないうちに中毒状態となり、お腹が減っていなくてもパンやドーナツなどが食べたいと言う欲求を生み出します。

これら様々な要因が重なり、糖質は太りやすい栄養素だと考えられているのです。

糖化反応が老化の原因に

ここからはダイエット以外のメリットを解説していきます。

血糖値が高い状態がもたらす弊害として、糖化反応により生じる「AGEs(終末糖化産物)」という物質があります。

糖化反応はメイラード反応とも呼ばれ、糖がたんぱく質や脂質、アミノ酸に結合する事を意味します。糖とたんぱく質が結合すると、フリーラジカル(活性酸素など)が増え、炎症を起こす事で、細胞の老化や動脈効果、認知機能の低下などの原因となります。

糖質を制限する事で、血糖値が上がりすぎる事がなくなり、糖化を防ぐ事ができます。

動脈硬化や血圧上昇を抑える

空腹時の血糖値と、食後の血糖値の差が大きな状態を血糖値スパイク(グルコース・スパイク)と言います。

血糖値スパイクは活性酸素の発生を促し、血管壁を傷つけ、動脈硬化の原因となりますが、糖質を抑える事でこれを防ぐ事ができます。また、体内の脂肪をエネルギーにする事で、血圧上昇や脂質代謝異常の原因となる内臓脂肪も減らす事ができると考えられています。

ケトン体は抗酸化物質である

アセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸のことをまとめてケトン体と言います。このうち、βヒドロキシ酪酸が活性酸素を無害化する酵素を活性化すると言われています。

活性酸素は細胞を老化させ、シミやそばかす、がんや動脈硬化など病気の原因にもなります。つまり、ケトン体を利用する事で老化や病気などの予防も出来ると考えられています。

糖質を制限して問題はないのか

身体を動かすエネルギー源となる糖質を制限することに問題はないのでしょうか?

糖質は全身の細胞のエネルギー源であり、赤血球は糖質(ブドウ糖)しかエネルギーにできず、脳や網膜も日常的にブドウ糖を必要としています。

これらを踏まえると糖質は必要な栄養素である事がわかります。しかし、食事から必ず摂らなければいけない訳ではありません。何故なら、体には糖質が不足した場合に自ら糖質を作り出す「糖新生」という仕組みが備わっているからです。

糖新生は肝臓によって行われ、グリセロールや乳酸、アミノ酸プールから供給されるアミノ酸をもとに糖質を作り出します。この作り出された糖質を上記の細胞などのエネルギー源として利用します。

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020)」では、

基礎代謝量を1,500 kcal/日とすれば、脳のエネルギー消費量は300kcal/日になり、これはぶどう糖75 g/日に相当する。上記のように脳以外の組織もぶどう糖をエネルギー源として利用することから、ぶどう糖の必要量は少なくとも100 g/日と推定され、すなわち、糖質の最低必要量はおよそ100g/日と推定される。しかし、肝臓は、必要に応じて筋肉から放出された乳酸やアミノ酸、脂肪組織から放出されたグリセロールを利用して糖新生を行い、血中にぶどう糖を供給する。したがって、これは真に必要な最低量を意味するものではない。

厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2020)

この様に発表しており、食事から摂る糖質の最低必要量は明記していません。

生理的ケトーシスと糖尿病性ケトアシドーシスの違い

1型糖尿病など、インスリンの機能が働かない場合に血液が酸性に傾く、糖尿病性ケトアシドーシス(酸性血症)は喉の乾き、多尿、全身の倦怠感などの症状に引き続いて急激に発症し、悪化すると呼吸困難や吐き気、嘔吐、腹痛、意識障害などが起こります。

絶食や糖質制限などをした際に起こる生理的ケトーシスは、インスリンの機能が正常に働いているため、糖尿病性ケトアシドーシスのような症状は起きないと考えられている。

糖質制限はケトン臭を招くことがある

糖質制限をしていると、体から甘酸っぱい匂い(ケトン臭)がする事があります。これはケトン体の一部のアセトンが尿や呼気から排泄される事で起きますが、数ヶ月でアセトンは呼気から排泄されなくなり、そうなるとケトン臭も落ち着きます。

これはデメリットでもありますが、ここまで来るとしっかりケトン体をエネルギーに出来ていると考えて良いでしょう。

ケトジェニックダイエット【実践編】

ここからは糖質制限(ケトジェニックダイエット)を実践するにあたっての具体的な方法を解説していきます。

国が推奨する食事方法とは異なる

いきなり話の腰を折るようですが、糖質制限を実施する前に必ず確認して欲しい事があります。

それは、糖質制限は厚生労働省が推奨する食事方法「日本人の食事摂取基準(2020)」とは大きく異なるという事です。

実施する場合はご自身の体調の変化を慎重に確認しながら自己責任で実施しましょう。心配な場合は医師や管理栄養士などに相談する事をお勧めします。

ケトジェニックダイエットが向かない人

ケトジェニックダイエットは下記の人には向きません。

  • 慢性腎臓病を患っている方
  • 慢性肝臓病を患っている方
  • 糖尿病の治療を受けている方

これらに該当する方は実施を控える、もしくは必ず主治医に相談して実施するかを検討して下さい。

食事のルール

ここからは実践するにあたって必要な事を解説していきます。ケトン体をエネルギー源にする為には、

  1. 1日の糖質摂取量を60g以下にする
  2. カロリーは基礎代謝以下にならない様にする
  3. 脂質、たんぱく質を摂る

などが大切です。

1日の糖質摂取量を60g以下にする

ケトン体をエネルギー源にする為には、1日の糖質摂取量を60g以下にする必要があります。

いきなり60g以下にするのは大変という方は、段階的に糖質を引き下げるのも一つの手です。江部康二医師が推奨する糖質制限を段階的に行うのも良いでしょう。

プチ糖質制限
1日あたり糖質110〜130gが目安。
夕食のみ糖質を抑え、朝昼は1食あたり糖質50〜60gを目指します。

スタンダード糖質制限
1日あたり糖質70〜100gが目安。
夕食に加え、朝食か昼食のどちらかで糖質制限をします。(1食あたり10〜20gの糖質制限)残りの一食は糖質制限を緩めます。(糖質50〜60g目安)

スーパー糖質制限(ケトジェニック)
1日の糖質量は30〜60gが目安。
(1日3食の場合、一食あたり10〜20g以下が目安。)

ケトン体をエネルギーに変えるためには、1日の糖質量は糖質60g以下を目指す必要がありますが、これまで過剰に糖質を摂っている場合はゆるい糖質制限でも一定の効果は得られる可能性があります。

糖質を含む避けるべき食材を把握しよう

糖質を60g以下にするためには、どんな食品に糖質が含まれているのかを知る必要があります。

どんな食材にどれくらい糖質が含まれるのかを表にまとめたので参考にして下さい。

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食品の糖質量

「食材の名前 糖質」などで検索するとその食品の糖質量が調べられます。またコンビニなどでは栄養成分表示を参考にし、一食当たり20g以下の糖質量になるようにしましょう。

春雨など一見ヘルシーなものにも糖質が多く含まれているので、慣れるまでは毎回確認するようにしましょう。また糖質量ガイドブックなどの本を利用するのもおすすめです。

糖質制限時もカロリーは活動量を目安に

糖質制限はカロリーを気にしなくても良いかと言うとそうではありません。消費カロリーと摂取カロリーのバランスは糖質制限でも注意が必要です。

厚生労働省が発表している活動量別の推定エネルギー必要量を目安に基礎代謝以下にならない様に注意しましょう。

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年齢・性別毎の基礎代謝量の目安

また糖質制限においても過剰なエネルギー摂取は病気や脂肪が蓄積される原因となります。基礎代謝以上は摂りつつも消費カロリーを摂取カロリーが上回らないようにしましょう。

厚生労働省が発表している推定エネルギー必要量が参考になります。

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厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020」https://onl.bz/7HnKDfZ

糖質制限中の食材の選び方

避けるべき食材と必要なカロリーがわかったところで、ここからはどんな食材を摂るかを見ていきましょう。

  • 肉:牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉など
  • 魚貝類:鯖、鮭、秋刀魚、マグロ、うに、いか、いくら、貝類など
  • 大豆製品:豆腐、納豆、厚揚げ、など
  • チーズ:プロセス、カマンベール、ブルー、カッテージ、エダムなど
  • 種実類:くるみ、アーモンド、カボチャの種など
  • :エクストラバージンオリーブオイル、エゴマ油、亜麻仁油、ココナッツオイルなど
  • アボカド
  • 低糖質な野菜:ブロッコリー、キャベツ、ほうれん草、キノコ類など
  • 低糖質な調味料:塩コショウ、穀物酢、カレー粉など

基本的にはこれらの食品が中心となります。

たんぱく質の選び方 

●メイン
肉類、魚介類、卵、大豆食品、チーズ

●少量に止めるのが良いもの
牛乳、ヨーグルト、大豆以外の豆類(ひよこ豆など)
これらは糖質を含むため量や他の食材との食べ合わせに注意が必要です。

●非推奨
加工肉

脂質の選び方

●推奨
イワシ、サンマ、アジ、サバなどの青魚やマグロ(EPA.DHA)

エゴマ油、アマニ油(α-リノレン酸)

調理用油には、エゴマ油やオリーブオイル

●サブ
卵、バター、マヨネーズ

●非推奨
マーガリンなどトランス脂肪酸を含む食品

食物繊維は積極的に摂ろう

野菜、キノコ類、海藻類などはビタミン、ミネラル、食物繊維、フィトケミカルなどを含む為、糖質制限中も積極的に摂りましょう。

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またヘルシーなイメージの強い果物も糖質を含むため、避けるのが無難です。

水分補給は水を基本に!

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水分補給は水、炭酸水、お茶を基本にし、コーヒーは無糖のものを選び、ミルクや砂糖は使用しないようにしましょう。

清涼飲料水や果物、野菜ジュースなどは糖質が多く、かつ消化に時間があまりかからず血糖値を急激に上げやすいという特徴がありますので、これらは避ける必要があります。

豆乳や牛乳は糖質を含むため、使用する際は少量にし、食べ合わせに注意が必要です。

お酒も糖質に注意

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蒸留酒や焼酎、ウイスキー、ジン、ラム、ウォッカは糖質が少なく糖質制限中も飲むことができます。※糖質を含む割ものを使っては意味がないので、水や炭酸、緑茶などを選びましょう。

残念ながらビールや日本酒などの醸造酒は糖質を含むため、糖質制限中は避けるのが良いでしょう。飲む場合は糖質ゼロの商品を選びましょう。

ワインは糖質を含むものの少量であれば飲む事ができます。

見落としがちな調味料

見落としがちですが使用する調味料にも注意が必要です。

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NGに入っているものも目標値内に糖質が収まれば使用できますが、細かい計算が手間だと感じる場合は使用しないのが無難です。

人工甘味料は量に注意すれば◎

糖質制限では、血糖値を上げない人工甘味料は摂取しても問題ありません。

・アスパルテーム
・アセスルファムK
・スクラロース

これらは自然界には存在しない、人工的に作られた甘味料ですが、血糖値を上昇させないため、糖質制限中でも利用可能です。

合成甘味料が不安なら、「エリスリトール」がオススメです。

・キシリトール
・ソルビトール
・マルチトール

は血糖値を上昇させるために、避けるのが無難です。

ケトン体をエネルギーに出来ているかを知る方法

ケトン体をエネルギー源にできているのかを知る判断基準として、ケトン体の血中濃度を目安にする事ができます。

・500〜1,000μmol/ℓ
→ケトン体をエネルギーとして使いはじめている。

・1,000〜5,000μmol/ℓ
→ケトン体をエネルギー源にできている。(ケトーシス)

これは医療機関で測ったり、自宅でも計測器や試験紙を使う事で確認する事ができます。

※糖尿病がある場合は、「ケトアシドーシス」という病的な状態に陥る危険があるので、個人で行わないで下さい。

③食事摂取基準に記載されている事

糖質制限は減量効果が高い?

エネルギー源としての炭水化物摂取(制限)の効果は肥満症患者及び過体重者を対象とした多数の介入試験で検証されている。結果のばらつきは大きいものの、同じエネルギー量を有する炭水化物が有する減量効果は、同じエネルギー量を有する脂質及びたんぱく質と有意に異なるものではないとしたメタ・アナリシスが多い。これは、炭水化物摂取量の制限によって総エネルギー摂取量を制限すれば減量効果を期待できるが、炭水化物摂取量の制限によって減少させたエネルギー摂取量を他の栄養素(脂質又はたんぱく質)で補い、総エネルギー摂取量が変わらない場合には減量 効果は期待できないことを示している。

厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2020)

日本人の食事摂取基準では、エネルギー摂取量が同じであれば、糖質制限食と三大栄養素をバランスよく摂る食事ではダイエット効果に優位な差はないとしています。

肉の食べ過ぎは問題ないのか?

国際がん研究機関は、赤肉(牛肉、豚肉、羊肉など)や加工肉(ベーコン、ソーセージなど)の食べ過ぎは主に大腸がんのリスクを上げる可能性があるとしています。

これについて、糖質制限を推奨する江部康二医師は、糖質を制限している場合には問題ないとの見解を示しています。ただし、加工肉に関しては添加物などが含まれる事から体内でどのような作用するかわからない為、出来るだけ控えるようにするのが良いとしています。

最後に

糖質制限、脂質制限など様々な食事法を試して来ましたが、個人的な体感として糖質制限は確かに食後の眠気や食欲の抑制効果は高いと感じています。それにより仕事のパフォーマンスも上がっていると感じました。

とはいえ、私個人の日常生活においては糖質も食べる生活が良いと感じています。

どちらの食事法が良いかは一概には決められ無いので、それぞれの状況や目的に応じて選択していくのが良いと考えています。食事に関しては、まだまだわからないことも多いので、それぞれが自身の身体と向き合い、自分に合った方法を見つけていきましょう。

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参考文献
日本人の食事摂取基準(2020).厚生労働省.https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf.(参照2022年4月6日)
NEXTFIT Kento(2021年).『忖度なしの栄養学』.ベースボールマガジン社.中村丁次(2015).『栄養の基本がわかる図解辞典』.成美堂出版.
寺田新(2017).『スポーツ栄養学科学の基礎から「なぜ?」にこたえる』.東京大学出版会.
白澤卓二(2015).『体が生まれ変わるケトン体食事法』.三笠書房
牧田善ニ(2021).『医者が教えるダイエット 最強の教科書 20万人を診てわかった医学的に正しいやせ方』.ダイヤモンド社
江部康二(2018).『男性のための糖質制限最強ダイエットハンドブック』.洋泉社
江部康二(2019).『内臓脂肪がストン!と落ちる食事術』.ダイヤモンド社

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この記事を書いた人

【元帰宅部トレーナー】
運動経験が少なかったからこそわかるトレーニングの不安や緊張を一緒に解決しつつ、初めての方でもわかりやすい指導を心がけている。

甘いもの、お酒が好き。

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